ぎっくり腰
ぎっくり腰は3つのパターンに分けられます。
1、何の前触れもなく突然に痛みが発生した腰痛
→今まであまり痛みを感じたことのない人になることがあります。
2、2~3日前から痛みは気になっていたが日を重ねるごとに状態悪化
3、今までにも何度かぎっくり腰になっており、これで数度目の腰の急激な痛み
病態
背骨の骨は全部で24コ、そのうち腰の骨は5コからなり、通常では腰の骨は前後や回旋、側方へのズレを生じることなく連なって骨盤に支えられています。
しかし、
・あぐらをかく
・座って足を組む
・女性に多い横座り
・腰の関節をボキボキ鳴らす など
日々の生活の中で何気なく行っている動作が腰への負担を増加させています。
それに加え、
・トラック運転手やディスクワークでの長時間の座位姿勢
・重い物を持ち上げる
・立ちっぱなし
が強制されることでさらに状態を悪化させる要因となります。
一概にぎっくり腰になったと言っても、ある日突然 何の前触れもなくぎっくり腰になったという方は交通事故や大きな災害に巻きこまれたというようなことがなければまずありえません。
ほとんど多くの方が日々のストレスの積み重ねによりあたかも急激に悪化したかのような状態に陥ります。
初期処置
もし自宅で物を拾おうとした際に急激な痛みが起き、動けなくなった場合、一般的には安静にすること、アイシングをすることがよく言われております。
痛みが起きている箇所は異常な状態であると脳に伝え、その異常を改善しようと細胞が活性化するため炎症反応を引き起こします。そのため初期処置としてまずはアイシングをすることをオススメします。
過剰な脳への反応は後遺症として考えた場合において良いものとは考えにくいものです。
そして、なるべく安静にしておくことは言うまでもありません。
整形外科で行われる主な手段
●コルセット処方-初期状態では効果的と思われます。あくまで一時的に補うものです。骨盤から下腹部にかけてまくことで腹圧を上げ骨盤の動きを制御します。圧が上がることで骨盤周りが安定化し不安感が軽減します。
本来、腹圧の調整は腹筋群を中心に行われております。そのため長期間のコルセット装用により筋力の弱化を招きます。
●鎮痛剤
いわゆる「痛み止め」であり、これは脳が痛いと感じることを鈍くさせる働きがあります。軽い麻酔剤のようなものです。
そのため直接的な原因解決とまではいきませんが、痛みがあまりに強い時や、どうしても痛みを抑えたい場面には効果的であると言えます。当然長期間使用してよいものではありません。
薬には副作用がついてまわります。
痛み止めが脳へ働きかけるには胃で薬を溶かし、腸で吸収する必要があります。この胃の負担を軽減させるよう胃薬が処方されます(ちなみに胃薬による副作用があることは言うまでもありません)。
●湿布外用薬
作用は「鎮痛剤」で取り上げた内容と似てきます。
副作用は強くはありませんが、肌に直接貼るので長時間貼り続けると肌の弱い方はかぶれたり赤く腫れてしまうこともあります。
たいよう施術
立った状態での荷重分配はとても精密に管理されている。(体重分配のよくわかるあの図を入れる)
足から伝わる床反力は両足の裏から上がっていき、大腿骨頚部→大腿骨頭→寛骨臼→左右腸骨翼
上からは上体の重量を第5腰椎から仙骨-仙腸関節-左右仙骨翼へと伝わる
ところがこの荷重が伝わる経路のうちどこかで支障をきたすと力を逃がすことができずにそこへの負担が急激に増えてしまう。
ぎっくり腰で考えられる1つの要素として5番目の腰骨が仙骨へと上手く荷重を伝えれない障害を起こすことで痛みが発生する。
そのためたいよう施術では骨盤と腰椎5番の骨との関係を重要視しています。
不安定な腰椎5番の骨が安定した骨盤の上にズレることなく位置することを目的に座った状態でどうか立った状態でどうかを1回1回確認しながら丁寧に行っていきます。