【股関節屈曲角度の違いによる筋作用変化】
体幹の前屈に関して、腸骨が前に倒れるタイプ、股関節が屈曲する方向になると骨盤が前方へ傾斜するとだいたい股関節が45度ぐらいになった時に働く筋肉が大殿筋とさらに梨状筋が働くと言われています。
梨状筋は回旋の筋肉でもありますが、骨盤の前傾に対してもしくは股関節の屈曲に対して緊張が始まる筋肉なのです。
だからまず仰向けで寝る時は股関節を屈曲していきます。そういう時にもし45度以内で突っ張るような感じがあれば大殿筋や梨状筋の緊張があることが考えられます。
それが神経異常としての緊張になるのです。
もしその角度で固くなるようならそれら筋肉の神経異常を疑うべきなのです。
そして股関節の屈曲角度というのは約90度までが股関節自体の問題です、それが骨盤が動かずに股関節のみの可動範囲ということになります。
それを屈曲した状態、ようは膝を曲げた状態と伸ばした状態だと可動性は変化していきます。
膝を曲げた状態だとハムストリングスの緊張がかかるため、可動域が減少していきます。
下肢伸展での見方と膝屈曲での見方は意味が異なってくるのです。
そういう差をみて両方とも90度の可動域があれば問題ないということです。
膝伸展で上がらないということだとハムストリングスが硬くなってるということです。
そしてさらに約110度ぐらいに達すると大腿方形筋が緊張し始めるのです。
だからそこまでが股関節の可動性ということが言えるのです。
整形外科テストの一種であるトーマステストは腰椎の下に手を入れて下肢を屈曲させていきますが、このテストは120度だと言われています。
つまりその角度までいかないと腰椎に問題があるかどうかは判定できないということが言えるのです。